「適度に働きながら生活する」
この点でセミリタイア者とフリーターは同じです。
フリーターとセミリタイア者はどこが違うのか?
考えてみました。
「フリーター」の起源と現在
以下はフリーターの定義です。
正社員・正職員以外の就労雇用形態(契約社員・契約職員・派遣社員(登録型派遣)・アルバイト・パートタイマーなどの非正規雇用)で生計を立てている人を指す言葉。(フリーター - Wikipedia)
意外だったんですが、派遣社員もフリーターなんですね。今では「同一労働低賃金」のイメージですが、派遣が流行した当時は「自由に働ける」とアピールされてましたね。
さて、「フリーター」はバブル期にできた言葉です。
バブル時代には高額アルバイト求人が山ほどあり、正社員にならなくても十分稼げた。正社員は年功序列で賃金は増えづらいが、フリーターは若くして比較的高い給料が得られた(白木屋コピペ参照)。
正社員募集も誰でもウェルカムの時代で、「就職はいつでもできるからぶらぶらしよう」という若者が多かった。実際、天下の朝日新聞が「急いで将来を決める必要はない」と主張していた。
これが「初期フリーター」です。なんというか、時代が違う……!😭
しかし、バブル崩壊によって状況は大きく変化した。正社員の枠は切り詰められ、狭き門となった。
そこで現代的な意味でのフリーター、「後期フリーター」が生まれました。積極的にフリーターを選ぶというよりは、「正社員になれない」ためにアルバイトや派遣社員として生計を立てる労働者です。
この「初期」「後期」は私が勝手に名付けたものですが、現代では初期フリーターは絶滅したと思うので、後期フリーターをフリーターとして考えてみます。
フリーターは「生活するため」に働く
フリーターの生活モデルは一般的な会社員と同じです。
「労働によって得た賃金で生活する」というものです。
生活費を賃金に依存しているため、一般的な会社員と同じく「労働か飢餓か」に縛られた、有り体に言えば「賃金奴隷」です。
「働かない」という選択肢がないため、「やりたい仕事、楽な仕事だけやる」「嫌になったら辞める」ということができません。
そのため、搾取的なブラック企業や、不本意な労働条件のもとで消耗しながら働くフリーターは多いでしょう。
労働しないと生活が行き詰まるため、労働に縛られてしまうのです。
セミリタイア者は「資産を減らさないため」に働く
一方、セミリタイア者の基本モデルは「生活によって減少した資産を労働で埋める」というものです。
セミリタイア者には会社員時代に構築した資産があり、ある程度の不労所得もあることが多い(私はほとんどないですが😂)。
基本的に貯めた資産によって生きていくが、資産の減少速度を抑制するためにちまちま働くというライフスタイルです。
実際のところ、労働しなくても10年以上は生きていける資産(と節約術)を持つセミリタイア者が大半で、当面働かなくてもどうということはない。
生活が賃金に依存していないため、自分に合わないバイトはバックレてもよく、好きな仕事を好きなだけ働くことができる。
自由時間になんらかの技術やノウハウを身に着けて、自営業で働いてもいい。
結論:セミリタイア者はフリーターではない?
- フリーターは賃金で食っており、生きるために働く
- セミリタイア者は資産で食っており、資産を減らさないために働く
ここに決定的な違いがあります。
先の定義を見てみましょう。
正社員・正職員以外の就労雇用形態で生計を立てている人を指す言葉。
「生計を立てる」を生活費を稼ぐ、と定義するなら、フリーターは「労働(バイト)」によって生計を立てていますが、セミリタイア者は「資産」で生活しており、フリーターには該当しません。
つまり、セミリタイア者は(バイトしてても)フリーターではないのです……。
終わりに
「それってこじつけじゃね? フリーター扱いされたくないだけだろ😤」と思うかもしれません。
当初は私もセミリタイア者はフリーターだろうと思ってたんですが、調べてくうちにフリーターの定義に当てはまらないのでは、とアハ体験した次第です。
ただし、フリーターとセミリタイア者は明確に区別できるわけではなく、グレーゾーンが広いという感じはします。
セミリタイア者でも働かなければ資産がなくなって行き詰まる可能性があり、そうなれば生計を立てるために仕事する「フリーター」になるでしょう。
ともあれ、お前が言ってることは間違ってるぞ! という人はコメントしてください。今回はあまり自信のないまま書いてますので。