「ベーシックインカムは人類を救わない」
という記事がめちゃくちゃだったので批判してみます。
「労働はオワコン」というのは私と同じ。
でも「人は暇だと鬱になる」という部分が納得いかない。
著者が東大教授レベルなら「何いってんだこのハゲ」で終わるんですが🤣
イェール大の助教らしいのでちょっと考えてみようと思いました。
イェール大学助教を論破する30代無職男性
成田センセの主張はかんたんです。
- 生産効率があがって労働は「不必要」になりつつある。UBIの実現性も高い。
- 一方で、労働が個人にもたらす「主観的意義」は依然大きいままだ。働いてないと人は自分を怠け者とか、無能だとか思うようになってしまう。
- UBIが実現しても、労働から「はじかれた」人々は充実した人生を生きることができない。
- そして、その自己不全感は「ヒマ」「時間的自由」によって増幅される。結果として、不幸をもたらすことになる。
どーなんでしょね?🤔🤔🤔
UBI後もいまの価値観は残るのか?
まず気になるのは、UBI後も「労働はすばらしい」系の価値観が残るのかということです。
たしかに現代社会では「労働は社会的意義がある」と考えられている。
でも、UBIってそうとうなインパクトですよ。
個人の生活に革命的変化をもたらすものです。
特に「働かなきゃ生きていけない底辺労働者層」、つまり90%くらいの人口に大きな影響を与える。
もー働かなくても食っていけるようになりますからね。
「奴隷解放」並の変化です。
そーいう革命的変化が起きた社会で、いまだに「働かないと怠け者なんだ😥」という価値観が維持されるんでしょーか?
私は思いません。
現代の失業者が疎外感を感じるのはなぜか?
失業=unemploymentが異常abnormalな状態として扱われることにある。
- ニートは病気なんだ
- ひきこもりは社会病理なんだ
- 無職は異常者だ
そんなふうに扱われている。
一方で、UBIは失業状態を一般的にします。
働かない人同士のコミュニティが生まれるでしょう。
新しい価値観が生まれ、新しい文化圏が生まれるでしょう。
「働かない」というだけで異端者のように見られる時代は終わる。
このへんは成田センセの想像力がなさすぎますね……😝
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UBI後は「意義ある仕事」が増えていきます
UBIが前提とするのは、AIやロボット化で生産効率が爆あがりする社会です。
労働者の大部分がオフィスや工場から追放される。
ロボットは24時間働くし休日も社会保障もいらんのだからすごい存在です。
「管理者を管理する管理者」みたいないらん存在も消えるでしょう。
一方で、意義ある仕事は残る。
- 水道管を修理する
- バイクを修理する
- 文章を書く
- 人の傷ついた心をケアする
こーいうのはあいかわらず人間の仕事でしょう。
いってしまえば、現代では「低賃金」「底辺労働」と呼ばれる手を使うような仕事。あるいは人の精神に影響するような仕事です。
「稼げるがくだらない仕事のおかげで、稼げないが価値のある仕事ができない」
あるエリートの人がいってました。
実際、こーいう仕事のほうが楽しいし、ひとの役に立つし、意義があるものです。
たしかにUBI後は「クソ仕事」はなくなる。
一方で、「ほんとうに意味のある仕事」は増えるでしょう。
そーいう仕事はどんどん「創出される」はずです。
お金になるからじゃなく、人間がそれを求めるから。
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「人は暇だと鬱になる」のか?
「人は暇だと鬱になる。」
と文中に書かれてます。
……なんでこれを断言してるのか不明です。
なんかそーいうデータあるんですか?🤣
現実は逆です。
鬱病の最高のアンチドーテ💊は「休息」です。
鬱病と診断した医師の99%は「休息」を勧めます。「ゆっくり休みなさい」というわけ。
「あなたはヒマすぎるんですよ。土日にバイトでもしてみなさい」というアホな医者はいない。
実際私が出会ったうつ病患者(自殺未遂者を含む)は、全員過労が原因でした。
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とはいえ、「ヒマという問題」は考えるべきです。
「労働から解放された次には余暇に悩まされるだろう」
とケインズもいった。
人類は「ヒマ」を克服できるのか?
成田センセは悲観論者です。「ヒマが鬱を生む」と考えている(根拠はないけど)。
一方で、「人類はヒマを克服できる」と考える楽観論者もいる。ケインズ研究者のロバート・スキデルスキー氏はそっちのタイプ。ちょっとこれはインテリくさい楽観論だけど。
私は「バランス派」で、ヒマに向いた人もいれば、そーでない人もいると思ってます。
でも、ヒマに向いてない人が鬱になることもないでしょう。
第一に、さっきいったように人間の仕事はなくなるわけじゃない。
第二に、経済活動が人間の活動のすべてじゃない。
趣味とか、家族団らん、バイクの整備、庭仕事、ハンドクラフト、おじいちゃんおばあちゃんの話相手、ボランティア活動。
なんでもやることはある。
さすがxevra氏😍
UBI後の社会って、「仕事がない=ヒマになる」というわけじゃない。
「適度な余暇」と「適度な労働」をおのおの個人が「リバランス」できると思ってます。
まーこの辺は成田センセのようにカガヤカシーケイレキをもつ「仕事漬け」のひとにはわからんでしょーね。
人はヒマになってはじめてヒマを学ぶことができますから……😘
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「お金から解放されるにはお金が必要」なのです
お金から解放されるにはお金が必要だという世界観に住むかぎり、私たちがお金から解放されることはない。薬物から解放されるためには薬物で落ち着く必要があるという中毒者の泥沼そのものだからだ。
「うーん、アホの子なのかな?」
と思いました🤣
あきらかに、金は薬物ではない。
薬物はなくても生きていけるが、お金がなくては生きていけない。
私たちに必要なのは生存を脅かされない「ほどほどのお金」です。
適度に空腹が満たされ、将来の食料が約束されてはじめて人は食料への関心がなくなる。
同じように、適度に金銭が得られれば金への執着もなくなる。
「学者は、この世でもっとも甘やかされた人種のひとつである」
といったひとがいましたが(元カリフォルニア大学バークレー校の数学者)。
まーこのへんはなんというかほんと……
「生活を生きてない学者」にありがちなガバガバ認識ですね😂
終わりに 学者を見下し無職
「学者って相変わらずアホだな〜」
と思いました。
もちろん学者にもすごい人はいますが、大半の学者はダメですね🤣
- おべんきょーばっかでも頭はよくならない。
- 生活を学ぶためには生活しなければならない。
そんなことを感じたのでした。
成田くん……見損なったぞ。
君はまだ「そのレベル」のようですが。
私はひと足おさきに「無職ライフ」を楽しみますよ😘
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