「投資嫌い」こそ投資に強い
私たちは失敗を恐れる生き物です。
「投資で50万円儲けた喜び」
より
「投資で50万円損した苦痛」
の方が大きい。
そんなわけで、多くの人は「投資」よりも「貯蓄」を選びます。
でも、実は投資の方が「安全」かもしれない。
「投資嫌い」が投資をする理由
という本を読みました。
コーネル大の行動経済学者の本で、もう20年ほど前の本でしたが、それ読んでたら
「投資すっかあ〜」
となりました。
今日の引用はそっからです😘
行動しないことの損
お金の使い方をめぐっては、遂行の罪だけでなく怠慢の罪もある。実際に、人びとがおかす深刻で犠牲の大きい財務をめぐる誤りのいくつかは、行動しないことによって引き起こされる。
「投資は怖い」
という人が多いです。
でも、長期的には「投資しない方が怖い」。
- 株価はあがりつづける
- 貨幣価値は下がりつづける
これはほとんど確定的な事実です。
「貯蓄」は実は安全ではなく、インフレという「見えざる税」によって奪われます。
つまり「貯蓄もリスク」ということです。
「でも、口座の金額は変わらないじゃないか!」
という人は、市場のカモなのです……🤣
「とりあえず投資する」でいい
「15年前にどうにもならないような株式投信に投資した――そして、それを手放さなかった――人は、株にまったく投資しなかった人とくらべて、いまでは楽な暮らしをしているはずだ」(ジェイソン・ツヴァイク)
「なにに投資したらいいのかわからない」
という人が多いです。
でもわりとなんでもいいのです。
目的は「博打に当てること」ではありません。
「市場の成長の恩恵に預かること」です。
だからテキトーな株でいい。
迷ったら「広く浅く」が最適でしょう。
具体的にはインデックス投資です。
また、不動産投資や他の投資に広げるのもよいでしょう。
投資は下手くそ――という「無知の知」が命を救う
私は投資がヘタクソです。
どのくらいヘタクソかというと、2017年くらいにダブルインバースを買いました。
ダブルインバースは「日経平均が下がるとあがる」という逆張りETFです。
私の目論見に反して、2017年から日経平均は1万円ほどあがりました🤣
ダブルインバースは「1800円」だったのが「417円」になってます。
幸いなのは損切りする能力があったことです。
20万円ほどの損ですみました。
だから、私はアホです。
自分の株式投資に自信がない。
◆
でも「自信がない」のは強みかもしれません。
投資情報サービス産業で働く専門家ではないが、何らかの方法で実際に投資ポートフォリオを運用しようとするすべての人は、おそらく「自信過剰」におちいっている。つまり、特定の株や債券(あるいは、実際に運用されている投資信託、不動産投資信託など)に投資する能力と知識に十分な自信を持つすべての人びとが、思い違いをしている可能性が高い
この根拠は、1998年のカリフォルニア大学デイヴィス校の研究です。
「もっとも頻繁に株を取引する個人の投資成績は特別に悪い」
という結果がでました。
つまり「俺は株のエキスパートだ!」とじゃんじゃん取引すると、負けるのです。
福利だからほったらかしがいい
なぜ取引をバンバンする投資家は負けるのか?
「コツコツ勝ってドカンと負ける」ってヤツです🤣
個人投資家は
「値上がりした株を売り、値下がりした株を持ち続ける」
という悪手をどうしてもしてしまう。
人間はどうしようもなく「負けるのがイヤ」だからです。
◆
実際には「値上がったらほったらかし」の方がいいのです。
株価は複利で増えます。
100円の株が1000円になったら大成功です。
1000%増えることはなかなかない。
売りたくなるところですが……。
でも、1000円の株は10%増えるだけで100円生み出してくれます。
果実を生みだす樹木を伐採して木材にするのはもったいない。
それよりは、果実をつかって「新しい種」を植えたほうがいい。
「投資嫌い」の無関心が武器になる?
- 資本主義そのものが嫌い
- 株の値動きに心を煩わされたくない
という理由で私は投資が嫌いです。
ただ、投資が嫌いな方が儲けやすいと思います。
新聞やテレビの株式に関するニュースは気にしないほうがいい。財務報告に注意しすぎる投資家は、ニュースを気にしない人びとよりも成績が悪いからだ。
これは経験的にも事実です。
私がダブルインバースを買ってたときは、投資情報に熱中してあれこれ取引してました。
その結果は?
20万円の負けです。
また、当時はエムスリーという銘柄を1800円ほどで買ってました。これはちょっとの値下がりで売ってしまいましたが、現在では7100円となってます。
ガチホは大事……😨
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貧乏リタイア者は実は富裕層マインドに近いかも
「なぜいまさら投資に関心が向いてきたか?」
を最後に書いておきます。
「もう現金がいらないから」です。
私の資産の8割は現金です。
セミリタイア生活の先行きが不透明だったから、リスクを抑えていた事情があります。
ただ、もう「セミリタイアはよゆー」となってます🤣
現金資産が明日0円になっても生きてくのに支障はありません。
こうなると現金は完全に遊んでます。
寝かせておく方が「ハイリスク」です。
実際、「資本主義の格差はどーして起きるか」はここでしょうね。
「明日の不安」がある人は投資なんてできない。
貯金が200万円で、月収20万円、生活費15万円の労働者に「その200万円で投資しろ」といっても難しい。
投資しても、ちょっとの値下がりですぐに売ってしまう。
生活の不安があるからです。
でも、資産が1億円の富裕層だったらどうでしょうか。
1000万円くらいポンと投資できます。
多少の値下がりも許容できるので、長期投資ができます。
長期投資ならだいたい勝ちます。
勝てば、今度は2000万円がポンと出せます。
そんで富裕層はもっと富裕層になる。
貧乏生活するリタイア者はこの富裕層に近いマインドになるかもしれません。
- 「資産1000万円、年収100万円、年間生活費50万円」
- 「資産1億円、年収1000万円、年間生活費500万円」
これは「だいたい一緒」です。
資産1億円の人が1000万円をポンと投資できるように、資産1000万円でも気楽に100万円投資できます。
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終わりに 「最後に無知が勝つ」かも?
記者と編集者が行動経済学について理解を深めるにつれて、ダウ平均(株価)を知らないことは、投資について無知なのはもちろん、投資に精通していることでもあるとわかってきた……最もすぐれた投資家は、重要な金融ニュースとして流布しているものをほとんど無視していることが多いからだ。
- 「投資が嫌い」
- 「投資に苦手意識がある」
そういう人ほど成功しやすいということです。
株を買うのはかんたんです。
だれでもできます。
でも、それを5年や10年「見ないようにする」のは難しい。
それこそが「成功のカギ」なのですが。
世の中、投資情報で溢れかえってます。
必勝法みたいなのもたくさんあります。
ガンガン売買するブログもあります。
でも、
- 「自分は投資は嫌いだ」
- 「投資に興味ない」
- 「投資は苦手だ」
そーいう人に、勝者になる資格があるのかもしれません……🤣
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