「貧乏はいいぞ」と道元は言った
さいきん「道元」にハマっている無職です。
「貧乏リタイアと出家ってめちゃ近いな〜」
とかんじました。
迷いの世界 vs 平安の世界
「社畜ワールド vs リタイアワールド」
これは「有意vs無意」といえるかもしれない。
参考:道元のことば 出世間の道より
社畜ワールドは「比較・対立・競争」の世界。
「勝ち負け・損得」の価値観が支配し「地位・財産・名誉」がだいじ。
リタイアワールドは優劣がない。
勝ち負けや地位もない。
「財産もいらない」
とリタイア者はならないと思うけど。
「こんなに資産は必要なかった」
と「資産への執着を失った人」も多い。
1000万円以下の最低限の資産しかもたないリタイア者もいまではわりといる。
私は「仕事したくない」ってだけでリタイアしました。
でも、気づいたら価値観がめちゃくちゃ変わっていた。
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「貧乏はいいぞ」と道元はいった
貧に道あり
道元の言葉を弟子がまとめた「正法眼蔵随聞記」では
「貧乏はいいぞ〜🤗」
となんども説かれる。
禅では「二元論」は嫌われます。
「金持ちはよくない、貧乏はいい」
というのは二元論です。
それでも道元は「貧しくあれ」という。
なぜか?
学道の人は先づすべからく貧なるべし。財多ければ必ずその志を失ふ。
道を探究する人は、貧しくなければならない。
道元は裕福な名門貴族出身です。
出家したあとは、修行を通じて貧しい生活もしたでしょう。
そこで「貧乏、ええやん」となった。
道元はいう。
「財ある人は先ず瞋恚(怒り)、恥辱の二難、定りて来るなり」
財産があれば怒りが生じる。財産を守り、管理しなければいけない。周りの人間は敵です。株価が下がれば地団駄を踏む😂
で、結局財産は掠奪されてしまう。だれかに奪われる。地位が没落すれば、恥ずかしい。
「貧にして貧(むさぼ)らざる時は、先づこの難を免る」
と道元はいう。
ビンボーなら「金持ちのめんどくさいこと」がなくなるのです。
知足の人は、地上に臥(ふ)すと雖も、猶ほ安楽なりとす。不知足(ふちそく)の者は、天堂(てんどう)に処すと雖も、亦た意(こころ)に称(かな)わず。不知足の者は、富むと雖も而も貧しし。知足の人は、貧ししと雖も而も富めり。
- 足るを知る人は地面に寝そべってハッピー
- 足るを知らない人は天国に住んでもハッピーじゃない
前者の方がリッチじゃん?😎
と道元はいいます。
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終わりに リタイアすると「無意の世界」に
「成熟した資本主義の新しいムーブメント」
という印象がセミリタイアにある。
しかし資本主義以前の道元の言葉がよく響く。
そもそも、資本主義以前から文明社会は「階級社会」です。
- 王様 vs 臣民
- 資本家 vs 労働者
の「比較」が支配している世界です。
そこから「身をひく」ことが、すなわち「平安の世界」になる。
出家とは、お坊さんになることではない。
凡俗の世界を離れることです。
アウトサイダーになることです。
迷いの世界(社畜ワールド)を離れてお外に行けば
「平安の世界」
がまってるってわけ……😘
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