30歳1000万円でリタイア

150万円の家でひっそり隠棲 1000万円で生き残る

【考察】「メキシコの漁師とMBA旅行者」どちらを選ぶか

すでにクラシックとなってるおもしろいコピペを紹介します。

f:id:mikuriyan:20200311200400j:plain

メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。
その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は、

「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた。

すると漁師は

「そんなに長い時間じゃないよ」
と答えた。旅行者が

「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」
と言うと、
漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。

「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」
と旅行者が聞くと、漁師は、

「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」

すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。

「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。
いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。
それであまった魚は売る。
お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。
やがて大漁船団ができるまでね。
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。
自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、
ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。
きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

漁師は尋ねた。

「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」

「二〇年、いやおそらく二五年でそこまでいくね」

「それからどうなるの」

「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」
と旅行者はにんまりと笑い、

「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」

「それで?」

「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、
日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、
子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、
夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、
歌をうたって過ごすんだ。 どうだい。すばらしいだろう」

ナイスなオチです😂

私は完全に「漁師派」なのですが、意外とネットは「MBA旅行者派」も多いんですよね。軽くネットの意見を調べました。

MBA旅行者派の主張

  • 漁師の生活以外を経験して広い世界を知ることができる
  • ビジネスを拡大させるなかで「成長」できる
  • ビジネスを成功させることで自分の能力を証明できる
  • 漁ができなくなったときの困窮リスクを回避できる
  • 雇用を創出して社会貢献できる
  • 「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」

漁師派の主張

  • すでに獲得してる理想の生活のために25年もかけるのはアホ
  • ビジネスによって億万長者になれる可能性は低く、そちらの方がリスクだ
  • メキシコで大成功したらマフィアに狙われるだろw

MBAと漁師の違い

このコピペ、めちゃくちゃおもしろいんですが、それに対する反応もおもしろいです。

MBA旅行者の資本主義精神と、漁師の前近代的な価値観の対立が描かれていると思います。

MBA旅行者は「未来志向」です。

彼は未来の経済的成功のために「投資」すべきだといいます。25年の歳月と労力を捧げよ、と。

「将来のために今投資する」――これは資本主義精神の真髄です。ビジネスはそのプロセスの連続ですからね。

そして彼は富を人生目標の中心に置いている。漁師が富を得ても、理想とする生活は今とたいして変わらないことに気づかない。

メキシコの漁師は「今志向」です。

彼は自分のライフスタイルを他者と比べることはしません。

自分にはすでに必要なもの(必要十分な収入、家族、アミーゴ=友人、ギター、歌、余暇時間など)が揃っており、幸福であると信じています。

彼はたしかに世界を知らないかもしれないが、その分「私は持っていないが、彼は持っている」と羨望や不安を抱くことがない。

今が満たされているから、将来のリスクや成功のために今を犠牲にする気はない。

バッドエンドもありそうです

漁師が事業を起こしたら? と考えるとおもしろいです。

たしかに「人生経験」「広い世界の見識」「成長()」が得られるかもしれません。

でも、贅沢や金儲けの快楽を知った彼はどうなるでしょうか。釣りを純粋に楽しむことができなくなるかもしれない。25年の歳月と莫大な富は、友人や家族との関係を破壊するかもしれない🤔 

成功者として讃えられながら、マンハッタンのビルに幽閉された気分でいる元漁師。摩天楼を眺め、「幸福だった遠い過去」を想い、深くため息をつく……。

「あのときあいつの言うことに耳を貸さなかったら」

そんなコースもありそうではないですか? 🤣

f:id:mikuriyan:20050323195141j:plain

なにかを得るということは、なにかを失うことでもある。

時間でお金は買えます。でも、失った時間はどれほど大金を積んでも取り戻せません。

私はメキシコの漁師はそのままでいた方がいいと思います。

みなさんはどう感じましたか?

著者:ミクさん - 問い合わせ- 全記事 - 当サイトの著作権はクリエイティブ・コモンズの表示—非営利となります。
ブログ制作日 2019年11月5日 エンジョイリタイアライフ!