私ほど町内会を憎んでいる人はいないかもしれません。
田舎の一戸建てに住もうというとき、町内会が非常に不安材料になります。
町内会は地域のみんなが一丸となって互助的に活動するすばらしい制度だ! と思ってる人がいるかもしれません。
しかし、私の目からすると。
町内会はいじめの温床であり……非合理的で権威主義と集団思考が支配する場であり……みんながイヤイヤながら参加し……互いに監視し、足を引っ張り合いながら……しかも金をとられる。
地域によっては年間3万円くらいとられますからね。固定資産税並です。そんでやってることは飲み会とか変な交流会くらいだったりする。
町内会がいやで集合住宅暮らしなんて割と多いですからね。法律で禁止してほしいくらいです。
で、結果としては、町内会に入らずに済みそうでした。その経緯を書きます。
だれもいない町
私が住んでいる分譲地は、「限界集落」化しています。
とはいっても農村ではなく、4,50年前に別荘地ブームで開拓されたところです。海が見えて静かでよいところではあるのですが、自動車がなければ生活できず、さらに自動車があっても生活が不便です。
なので、周囲は空き家や空き土地が多く、人がまったく見えません(もしかしたら冬休みや夏休みには人が増えるのかも?)。
おとといの夜に引っ越してきた私ですが、人の気配がまったくせず、非常に落ち着かない気持ちになりました。
私はソロキャンプ(というか野宿)が好きなのですが、だれもいない森の中よりも不安でした。
緊張しながらのあいさつ回り
あいさつ回りって嫌な風習ですが、しかたありません。
初対面の人間に会うのがとにかく嫌な私です。
でも、そんなひっそりしたところに引っ越してくれば、気づかれないわけがありません。早く挨拶にいかないと、ボスみたいなやつがこういうかもしれません。
「あいつは挨拶にもやってこない非常識な新参者だ……」
「やれ(10円玉で車をギー)」
「やれ(ライターでモロトフ火炎瓶に火をつける)」
なんてことが。
緊張の第一村人
そういうわけで、タオルを持ってささっと挨拶にいくことにしました。
とはいっても、一軒だけです。向かいの家の隣の隣です。
なぜか? 夜に照明がついているのが、そこしかなかったからです……。
おばあさんが立ってるので挨拶してみました。
「こんにちは! あそこに引っ越してきました!」
「あらそう? ○○さんの家売れたの? よかったねえ。ここは人がいなくなっちゃうから、きてくれて嬉しいわ」
という感じ。あ、なんか歓迎されてる。よかった。
町内会 回避回避!
「ご家族と?」
「独身です。インターネット関係の仕事をしています(ウソ)」
「そうなの。お一人じゃあ町内会なんて入らないわよねえ」
私、心のなかで目をキラキラさせて首を縦に振りまくるが、表面的には渋い顔をする。
「そうですねえ~……。なにか人手が必要であれば手伝いますけど、会には入らないですね!」
「そう、入りたくなったら紹介するね」
ナイスだおばあさん! と私はこころのなかでガッツポーズを決めた。
ゴミも適当らしい
「ちなみにゴミ捨て場ってどこなんですか?」
「ちょっと先に行ったところにあるよ。出す時間とか適当だし、分別も気にしないみたい。」
私は心の中で追加ガッツポーズを決めた。
町内会に入らないとゴミを出させねえ! とか理不尽なクソ地域がなくはないからです。それに、分別の名目でゴミ袋をこじ開けて個人情報を盗み見するクソ野郎もけっこういます。
あとはおばあさんと世間話をして終わりました。いい人そうでしたね。ちなみにその人、車持ってないらしい。食料品は宅配サービスで。病院に行くときは、タクシーか「救急車」だそうで……。緊急時は私の車で運んであげようと思いました……。
終わりに
この地域が好きになれそうです。
見知らぬ地域の一戸建てに移り住む場合、「町内会とゴミ捨て」は非常に大きな不安要素です。経済的時間的に負担になるだけではなく、濃密なクソ人間関係に悩まされることがあるからです。
また、正直に書きますが、私は分別クソくらえ、なんでも燃えるゴミで出す派ですので、ゴミ捨てが適当なのもありがたい点です。
そういった点がないだけでも、この地域が好きになれそうです。ちょっとうれしい気持ちになりました。
でも、おばあさんは入らなくていいと判断しても、町内会の班長が突然来訪して、「入れ!」と言ってくる可能性はまだありますね。
こなくていいからな!……こないでください!(悲鳴)