子いわく、自宅でぐーたらしよう
さいきん「論語」読んでます。
「働きたいけど働けなかった」
就職浪人みたいな孔子です。
自発的無職なリタイア者とは反対ですが……。
意外とおもしろい教訓がありました😘
「論語」に学ぶセミリタイア道
現代語訳は井波律子さんの「完訳 論語」より。
自宅でぐーたらしよう
子の燕居(えんきょ)、申申如(しんしんじょ)たり、夭夭如(ようようじょ)たり。
――先生が自宅でくつろいでおられるときは、のびのびと、またいきいきとしておられる。
これかわいくて好き😘
家ではゆったり好きなことを楽しむのが至高です。
楽しむひとがいちばんすごくなる
子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。
先生は言われた。「ものごとに対して知識をもち理解するものは、それを好む者にはかなわない。好むものはそれを楽しむ者にはかなわない。」
「好きこそものの上手なれ」
ということです。
嫌いなことをしている社畜の才能が伸びることはない。
「自分がしたいことを楽しんでする」
のがさいきょーです。
あなたは山派? 海派?
子曰わく、知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ。知者は動き、仁者は静かなり。知者は楽しみ、仁者は寿(いのちなが)し。
先生は言われた。「知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ。知者は動的だが、仁者は静的だ。知者は楽しく暮らし、仁者は(穏やかに暮らして)長生きする。
これは超有名なフレーズ。
知者は変化の多い水を楽しみます。
仁者はどっしりして動かざる山を楽しみます。
あなたはどっちでしょーか?
私はもともと海が大好きだったが、山も好きになりました😂
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お金の追求はよくないから好きなことする
富にして求む可くんば、執鞭の士と雖も、吾も亦これを為さん。如し求む可からずんば、吾が好む所に従わん。
先生は言われた。「富というものが追求してもよいものならば、たとえ御者にでも、私はなるだろう。(しかし)追求してはならないものならば、私は好きなように生きるだろう。
金儲けを追求するのは良い結果にならない。
世間的にも悪いことだ。
だから好きなことするわ😘
ってスタンスです。
「吾が好む所に従わん」
ってのはまさにリタイアマインドです。
頼まれたら仕事するけど、あとはひっそり暮らす
子、顔淵に謂いて曰わく、之れを用うれば則ち行ない、之れを舎つれば則ち蔵る。唯だ我と爾とのみ是れ有る夫。(略)
先生は顔淵に言われた。 「自分を認めて任用する者がいれば、世に出て活動する。見捨てられれば、隠遁する。そんなふうにできるのは、私とおまえだけだね」。
だれかが自分を必要とするなら働いた方がいい。
でも、世間が必要としないなら潔く隠棲するのがいいってことです。
成功者になっても、さえない無職でも、いまの生活を受けいれて楽しむのです。
◆
「顔淵」ってのは孔子のちょーお気に入りの弟子です。
「俺よりすごいぞ」と孔子にいわしめた天才です。
でも、若くして死んでしまった。
孔子は長生きした分、弟子がたくさん死にます。
そのたびに孔子はわんわん泣きます。
かわいそうなシーンも多い🥺
ビンボーでもヘーキで暮らすのはすごく偉い
子曰わく、賢なるかな回や。一箪(たん)の食(し)、一瓢(ぴょう)の飲、陋巷に在り。人は其の憂いに堪(た)えず、回や其の楽しみを改めず。賢なるかな回や。
先師が言われた。「顔回は、なんと立派な人物だろう。一膳の飯と一椀の汁物しかない貧しい長屋暮らしをしておれば、たいていの人は、その苦しみに堪えられないものだが、回はそんな苦境にあっても楽しんで道を行って変わることがない。なんと立派な人物だなあ回は」(ここだけ伊與田覺訳)
これは超有名なフレーズです。
顔淵は超ビンボーぐらしだったが、学問を楽しんでたので気にしてなかった。
孔子は「マジで立派だなあ……😍」と驚嘆したのでした。
ビンボーでも正しい生活が楽しい
疏食(そし)を飯(くら)い水を飲み、肱(ひじ)を曲げてこれを枕とす。楽しみ亦(また)其の中に在り。不義にして富み且(か)つ貴(たっと)きは、我に於(おい)て浮雲(ふうん)の如(ご)とし。
先生は言われた。「粗末な食事をとって水を飲み、ひじをまげて枕にする。そんな暮らしのなかにも、楽しみはある。不正な手段で得た富や高い地位は、私にとっては空に浮かぶ雲のようなものだ。
孔子はそんなに「禁欲がいい」とはいいません。
本人はけっこー美食家でしたし😂
でも、不当に金を稼ぐ生活は浮雲のようにはかない。
それだったらビンボーを楽しんだ方がいいってことです。
賢い人は「がんばらない」
君子は担(たん)として蕩々(とうとう)。小人は長(とこし)なえに戚々(せきせき)。
先生は言われた。「君子(ひとかどのりっぱな人物)はおだやかにのびのびしている。小人(小人物、つまらない人間)はいつまでたってもこせこせしている。
社畜ワールドはいつもせかせかしています。
リタイア者はぽやーんとしています。
お金はなくても、時間持ちですからね……。
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「ゴーマンな金持ち」より「頑迷なビンボー人」のがいい
子曰く、奢れば則ち不遜なり。倹なれば即ち固なり。其の不遜ならんよりは、寧ろ固なれ。
先生は言われた。「贅沢な暮らしをしていると、不遜になる。きりつめた暮らしをしていると、固陋(ころう)になる。不遜であるより、むしろ固陋であれ。
調子に乗ったクソ金持ちよりは頑迷なビンボー人のがいいってことです。
3年続けてりゃまあ食えるよ
子曰わく、三年学びて穀 (こく)に至らざるは、得やすからざるのみ。
先生は言われた。「三年間、学問をして、(官吏として)俸禄のもらえる地位につけない者は、めったにいない。
これは就職だけでなく、ビジネスでも同じでしょう。
個人事業をはじめて、3年がんばれば食えるようになるはず。
たとえばYouTubeを3年間がんばればたいていの人は食える……と思います。
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無職だからいろいろ知ってるんだわ
牢 (ろう)が曰わく、子云 (のた)まう、吾試 (もち)いられず、故 (ゆえ)に芸ありと。
琴牢は言った。「先生は言われた。「私はなかなか世の中でもちいられず、それで多芸になったのだよ」と」。
これはちょっと悲しいですが🤣
無職でビンボー生活してると、「幅広い知識や経験」が身につきます。
これは専門家や社畜にはない強みです。
40歳50歳で芽がでてないヤツはダメ
子の曰わく、後世畏るべし。焉んぞ来者の今に如かざるを知らんや。四十五十にして聞こゆること無くんば、斯れ亦た畏るるに足らざるのみ。
先生は言われた。「後輩や若者こそ畏敬すべきだ。未来の人間である彼らがどうして現在の人間より劣るとわかるか。しかし、(その若者とて)40、50になっても、何の名声も得られないようなら、これまたいっこうに畏敬するに値しない。
このへんはあまり儒教らしくない感じ。
若者は可能性に満ちている。
でも、老人になってなんも芽が出てないなら、その程度の人間だ。
かなり手厳しいですが……。
やはり若年リタイアがいいでしょう。
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どんな権力者でも、無職を働かせることはできない
三軍も帥を奪うべきなり匹夫も志を奪うべからざるなり
先生は言われた。「三軍の総大将を奪い取ることはできても、一人の人間の志を奪い取ることはできない。
ぐらぐらに乱れた軍隊よりも、一人の確固たる意志の方が強い。
「働きたくない!」
という社畜の願いは、ディストピアな資本主義ワールドの囲いをぶち破るのです……😘
終わりに 論語めっちゃおもろい
論語って堅苦しいイメージがありました。
でも、孔子は感情表現ゆたかでかわいいし、いってることもリタイア者ならうなずけることが多い。
なかなか楽しいです😍
以上は「完訳 論語」を半分くらい読んでの引用です。
さいごまで読んだらまた記事にするかもしれません。
しかしさいきん本読みすぎですね。
読書感想ブログ化してます……🤣