「今の二倍」
どれほど資産があれば安心か?
と聞くと、どんな大金持ちでも同じ言葉がかえってきます。
ひとは他人と比べる生き物
- 「平均年収300万円のムラで年収600万円」
- 「平均年収2000万円のムラで年収1000万円」
どっちがいいか?
似たよーな質問をハーバード大生に聞くと、だいたいが前者を選んだ。
ひとは「隣人より優れていたい」と思う生き物なのです🤔
ルットマーという学者によれば、「平均所得が自分より高い地区で暮らすと不幸を感じやすい」。
田舎では年収600万円あれば勝ち組です。でも、平均年収1000万円以上の港区では負け組になります。
「経済成長しても幸福度はあがらない」という「イースタリンのパラドクス」があります。
これは、経済成長するとだいたいみんな同じペースで所得が増えるからでしょう🤣
「自分だけが特別に金持ち」にならないと幸福は実感しにくいようです。
人は同僚と比べたがる
自分の収入をだれと比較するか?
フランスの調査では、「半分は自分の同僚、1/4は学友、残りは友人や親族」だった。
つまり同僚よりちょぴっと金を儲けていれば「ハッピー」なわけです。
私はいぜん「年収300万円も1000万円も負け組だ」と書きましたが、どんぐりの背比べ的な意味では幸せなのかもしれません。
リタイアすると他人と比べることはなくなる
リタイアすると「他人と比べる」ことは少なくなります。
「お金稼ぎワールド」を降りるからです。
お金稼ぎワールドのプレイヤーは、お金をたくさん稼ぐことを主目的にし、そのためにいろんなものを犠牲にしてきたひとたちです。
受験生が「偏差値」に執着するように、彼らは「年収」「肩書」「クルマや家」でバトルします。
ボールを相手のゴールにシュウウゥゥゥ!!
リタイアライフは、張り合う相手がとくにいません。
まず、同僚はいません。
私のような田舎で隠棲ライフだと友人や学友に会うこともない。
そして田舎なので年金ぐらしのジジババばかりです。
関連:東京暮らしに「憧れない」理由
関連:「金儲け」というクソゲーをやめると人生はかんたんになる
リタイアすると、お金儲けのむなしさに気づくことにもなります。
だって、100億円持ってる人でも「200億円欲しい」って思ってるんですよ。
そのひとが200億円ゲットしたら、今度は「400億円欲しい」と言いだす。
際限がないじゃないですか。
「Keep up with the jones(隣人に負けるな)」の生活ではいくらあっても満足できない。
でも、「物質的に満ち足りた生活」で満足できるなら、お金なんてほとんどいらない。
関連:【格差】月3万円生活でも豊かに感じる理由
関連:「必要なもの=安い」「不必要なもの=高い」の法則
同時代人より昔の人と比べよう
「他人と比較しなければいいんだろ?🤔」
と思うかもしれません。
でも、これは人間の本性なので克服することは難しい。
それよりも「比べる対象」をかえてしまいましょう。
私の今年の年収はたぶん90万円くらいです。
これは同時代人(平均年収400万円?)と比べたらすげー貧しいです。
ザ・貧困層です🤷♂️
でも、人類の歴史を考えてみると?
人間はずーっとクソ貧乏でした。
17世紀、産業革命が起きるまで経済成長率はほぼ0%でした。
人々は食べるために働き、働くために食べたのです🤔
働いても食べられずに餓死した人もいた。
もちろん現代でも貧しい国にはそんな人もいるでしょう。
人類史や世の中のことを知るたびに、自分はクソ豊かで恵まれていることに気がつきます。
わざわざ同じ先進国の金持ちと自分を比べる必要はない。
人類の歴史上存在した無数の人々と比較してみれば、別に貧しいことはないし、人生はクソかんたんだと気づけます。
↑貧困を知りたければドストエフスキーを読もう😘
終わりに 「お金」という評価軸はふるくさい
私も嫉妬することがあります。
お金持ちにではありません。
「すごい人」にです。
知識がすごかったり、頭の回転が早かったり、独創性があったり、音楽の才能がある人。
「知性」「能力」「センス」「才能」といったものこそ、お金では買えないものであり、だれにも奪われない真の財産だからです😚
関連:リタイア生活に「スキル・能力」はお金より大事
関連:ダサい金持ちよりかっこいい貧乏人がいいです
「他人より収入が多いほど幸福度が大きい」
これは統計的事実です。
でも、私たちは統計上の「1」である必要はない。
- 「お金を儲けたら幸せになれるんだ」
- 「貧乏ではしあわせになれないんだ」
と考えなくてもいい。
私たちは「十分に」豊かだし、人生を楽しむためにはお金より大事なものがあります。
「もっと楽しいことに目を向けようぜ」
と私は思いますね……😘