「リタイアをリタイアした」
livingafi氏のブログ記事を読みました。
なぜ彼はリタイア生活をやめてふたたび働きだしたのか?😱
「リタイア者の怖い話」と呼ばれる記事
Livingafi氏の軌跡。
- 2015年:資産95万ドルでリタイア。年間支出は3万ドル。
- 2016年:旅行しまくる。読書しまくる。サイコー。
- 2017年:読書しまくり、書きまくる。家族とたっぷり時間を過ごす。しかし、パートナーとの関係があやしくなる。
- 2018年:作家志望だったが、才能の限界に気づく。妻がうつ病傾向になる。
- 2019年:関節や皮膚がふにゃふにゃになる難病(エーラス・ダンロス症候群)だと発覚。パートナーが別のパートナーを見つけ(浮気)、関係が終わる。難病と単身者となったことで生活費があがり、働くことに。リタイア生活終了。
- 2020年、マッチングアプリでよいパートナーを見つける。株価があがり、資産も増えまくる。(130万ドルに)
130万ドルありゃーまたリタイアできそうですが……。
「お金のストレスがなくなり」「生活の調和がとれるまで」働くようです。
リタイア後は「燃え尽きる」
彼女(パートナー)は「なにか進展している」と感じないのだと打ちあけた。ふたりとも働いていて、しだいに豊かになっているとき、彼女はひそかにすすんでいるんだと感じていた……リタイアという目標や、そのための資産額を他人に言うことがなかったにもかかわらず。
「リタイアするぞー!🤗」
と資産を貯めるのは楽しいです。
一歩一歩、前にすすんでいる感じがする。
自由は「最大の買い物」です。
ほしいゲームのために貯金する子どもみたいにワクワクします。
しかし、リタイアしてからは?
「明確な目標」はありません。
自分で目標を見つけなきゃいけません。
ひとによっては「燃え尽き症候群」になり、虚無を感じるでしょうね……🌚
まわりはキャリアを積んでいく――「取り残された感覚」
彼女はこうもいった。友人たちはどんどん私たちよりいい生活をしている。これは彼女の言い分だ。私の言い分は違う。彼らは働いていて、私たちは働いてないのだ。
……彼女は「取り残されてる」と感じて、そのせいで不安や不快感を感じていた――それが無価値感となり、なにか人生で間違いをおかしていると感じたのだ。
周囲はちゃくちゃくと「階級」をあげます。
部長になった、転職した、ビッグビジネスをしてる――。
ふつーに正社員してるだけでも生活レベルはあがります。
洋服やクルマや家、外食、旅行……。
友だちや知り合いやご近所さんがどんどんリッチになっていく。
でも、リタイアした自分は?
年間300万円しか使わない。
「階級」もあがらない。
「自分は取り残されてる😥」
と落ちこむのも自然なことでしょう。
私は気にしない方ですが、たまにそういう感情にも襲われますよ。
年をとるにつれ、生活費はあがっていく
個人的に気になった記述。
若い頃、ファイナンスの講演で、年をとると「快適のための支出」が増えるとよく聞かされた――つまり、月日がたつにつれ、質素な生活を続けるのは難しいということだ。君は疲れる。そして資産も(多分)増えていく。ちょっとした楽しみのために、あれこれお金を使いたくなるのだ。当時、私は「快適のための支出」なんかに金を使うのはバカバカしいと思った。だが、43歳になって少しずつ支出が増えている。それはもろに快適のための支出だ。暖房の温度をちょっと高めにしたり。
……「もっと効率的に生活できる! 環境への負荷を小さくできる!」――そうは思っていても、もっと安易な選択をしてしまうようになった。
……私はべつの人間になったわけではない――でも、角がとれたのだ。これは良い成長だと思っている。
私もいまは身体がピンピンしてるので、暖房なし生活も水シャワーもよゆーです。
でも、年をとったら……
しんどいでしょう。
クルマがほしくなったりエアコンがんがんかけたくなるんだろなー……🤔
「これから10~20年でどうなってるか?」
幸福とはファイナンスを考えすぎることではない。
幸福とはパートナーと最大限いっしょに時間をすごすことだ。
幸福とは近いうちの成長と喜びと変化を考えることだ。
幸福は現在を考えることと、いまから10~20年間を考えることのミックスだ。いまこの瞬間の喜び、一週間をつうじた満足、そして世界が変わりゆくなかで、たくさんの期待がもてるという感覚。
未来の幸福の光に自分をしっかりと向けなければ、早期リタイアに意味などない。
「いまここ」の幸福をたっぷり感じることのできるリタイア生活ですが……。
「10~20年後自分はどうなってるだろ?🤔」
と考えた方がよさそうです。
幸福とは、いまの楽しみだけでなく、未来への明るい展望があること。
リタイア者のみなさんは、明るい展望をもってるでしょーか?
終わりに 貧乏リタイアの残酷な現実
働かないことはたしかにすばらしい――なんだってしたいことができた。労働が恋しくなったことはまったくない。
……それでも、自由をもつことは、それだけで幸福をもたらすのではないと気づいた。幸福はもっと複雑だ。
だから短期的には、賃金をもらって働いて、未来のことよりもパートナーとの生活に集中した方がイージーだ。私はもう、労働を自分の全体的な幸福の大きな妨げとは見ていない。
そして私は、仕事をやめて早期退職することが至福へとまっすぐ進む道だとは考えていない。
「リタイアはハッピーだぞーすげーいいんだぞー🤗」
というブログが大半ですが……(livingafi氏のブログもそうだった)。
「残酷な現実」をつきつけてくれます。
みなさん、どー思いました?
私はひとりのリタイア者として、すげー考えさせられました。
- リタイア後の目標:したいこと・なりたいものがあった方がいい
- 他人を気にする人はリタイアに向いていない
- お金の不安を克服するのは、なかなかたいへん
- いまの健康や人間関係が、いつまでも続くとは限らない
人生はいろいろある。
そして、人は変わる。
過去の自分やセミリタイアに縛られて
「不自由」
になる必要もない。
ハッピーになれるなら、人生はなんだってありだな~。
と感じました……😚
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