やめたほうがいい……(迫真)
屋久島にきている無職です。
宮之浦岳へ行くのに遭難しそうになりました。
荒川登山口から宮之浦岳はかなりハードです
フェリーはいびすかすで屋久島宮之浦港へ
屋久島へは「フェリーはいびすかす」でいきました。
18時に鹿児島を出て朝7時につく。
本来4時間で着くのを種子島で停泊
これが貨物船を客船に魔改造した船らしく……。
気のきいた設備はありません。
うすぐらい蛍光灯。機械油の臭い。ハーコーな雰囲気……。
カップラーメンとジュースの自販があります。
「死にはしない」
最低ラインは確保される。
かなりの不安を覚えながら出発。
船内は雑魚寝。
種子島まではおっさんがギューギュー密集してました。
ソーシャルディスタンスもクソもない。
女性は女性専用室がありそちらは快適かも。
種子島についたらほとんど人はいなくなり、ぐっすり眠れました。
朝7時着。
いい天気。さっそく登山口を目指す。
淀川登山口を目指したが気づいたら荒川登山口についていた
グーグル・マップでナビしながら登山口を目指す。
宮之浦岳までの日帰りピストンルートは実質「淀川登山口」しかない。
ところがここで大ぽかをした。
ここで違和感を覚える。
3月~11月が通行規制?
他の百名山ブロガーは夏でもマイカーできていたが……。
いちおう地図に「宮之浦岳方面」とあるし……。
ってわけで8時27分にスタート。
と思ったが、このトロッコ道でさすがに気づく。
これ淀川登山口じゃねーや😂
◆
私は荒川登山口と淀川登山口をGoogleMapでお気に入り登録していた。
で、ナビのとき間違えて荒川登山口をポチってしまったらしい。
左のハートが宮之浦岳、右のハートが荒川登山口、下の■が淀川登山口。
- 淀川登山口↔宮之浦岳 13km 9時間
- 荒川登山口↔宮之浦岳 30km ?時間
だから倍以上だ。
とりあえず荷物を確認。
- 食料はたっぷり
- お湯900ml、紅茶が300ml
- ヘッドライトなし
たまたま食事はたくさんもってきていた。
最大の懸念は右ヒザの痛みが続いてること。
まー様子みながらいけるところまで行くことに。
どっちにしろ縄文杉は見たいし。
トロッコ道から縄文杉まではてくてく歩けます
さいしょは木道が多くてイージー。
そして景色がすごく美しい。
木材運搬に使うトロッコ線路。
っぱ登山は朝だよなあ。
ウェンザナイ! ハズカム! と歌いたくなる。
ちなみに登山中トロッコが通ることはなかった。
伐採された杉の巨木から、2代目の杉が生えている。
トロッコ道はまったく快適、ささっと5.5km歩けた。
道迷いの可能性はゼロ。月明かりでも帰れると自信をつける。
トロッコ道はおわり、ここから登山口。
縄文杉をそれなりに堪能する無職男性
ようやく「屋久島っぽい」イキフンに。
やっと道標に宮之浦岳がでた。「8.3km」はなかなか……🥺
ヤクシマザル。
人に慣れててまあ堂々としたもん。
杉トンネル。
道は良いのだが整備されすぎ・人が多すぎであまり好みではない。
これがうわさの縄文杉らしい。まあふつーの「でかい杉」だ。
「エムマート愛子」とかいう屋久島の謎コンビニで買ったチョコパンをぱくつく。
高塚小屋に到着。ここからまったく人がいなくなった。
右のハートが荒川登山口、左が宮之浦岳。
高塚小屋から宮之浦岳までは5.2km。
「ここまできたらいくしかない😫」
と突撃モードに。
稜線は植生がかわり杉はあまりない。
本州の低山とさほどかわらない登山道がつづく。
ようやく宮之浦岳が見えた。右が宮之浦岳。まだまだ遠い……🥺
花崗岩が多くなる。
奇岩がおおい。
道がふさがれている。
ゲームならひでんマシンが必要だろうが、現実なので横をスルーした。
やっと視界が開けてくる。
謎岩が多い。
もーちょいだ……。
ところがここから難所が続いた。
2月末だけど山頂付近は凍結してる。部分的に露出した岩を足がかりにする。
ロープははりついて使えず。
ここで他の登山者たちに追いついたけど、みなアイゼンを使ってませんでした。
九州最高峰――宮之浦山頂に13時到着
ってわけで13時10分に山頂に。
わりとスムーズに進めて4時間43分だった。
百名山山頂にしては人は少ない。
みなバックパックはもりもりで、日帰りの人はいない感じ。
少しガスが出てしまい、あまり眺望はよくない感じ。
実は九州最高峰がこの宮之浦岳です(1936m)。
離島じゃなければ九重連山の中岳(1787m)。
ちなみに九州の山のトップ8が屋久島にあるのだ。
ただ山岳のスケール感だと九重連山の方がある印象でした。
地獄の下山へ――闇夜をすすむ無職
登頂の達成感はあるんだけど、帰りの不安ばかりよぎる。
ヒザの痛みは下山時がひどい🥺
というわけで、30分ほどの休憩で下山します。
草原に見えるけど笹薮なのよね……。
人面岩と見つめあいながら進んでいく。
近くだと顔に見えないのだ。
北側の山容がかなりイケメン
途中で顔を洗う。顔から塩が吹きでていた
15時半。
縄文杉のあたりはほとんどだれもいない。
「ひさしぶりだねえ。2000年ぶりだねぇ」
などとうそぶきながら下山する。
杉がでかすぎて構図が定まらない。
江戸時代に伐採されて、その上に杉の種が発芽する。その根が水を求めて下にくだる。
夕日の縄文杉も悪くない。
登山者に握られまくってツルツルになった杉の根。
登山道をひとり占め😚
プチ遭難者の特権です。
ヒザをかばいながらくだってゆく。
往路ではひとが多すぎて入れなかったウィルソン杉。
近くにいた韓国人が「ハートスポット!」とか教えてくれたので撮ってみた。
たしかにきれいなハート😍
トロッコ道に戻ってきました。
ここまできたら生還確定。
まーここから7~8kmあるのだけど。
温存していたお湯を紅茶にいれてガブガブ飲む。めちゃんこうまい。
かなり暗くなってきた。
ヤクシマザルの奇妙な叫び声がこだまする。
トロッコトンネルの灯り。帰ってきた感がある……。
ようやく生還したのは18時31分。
実に10時間4分のロングトレイルでした🤗
ギリギリヘッドライトなしで帰れました。
帰りのバイクがまた怖いんだ😂
終わりに 荒川登山口からのピストンはおすすめしません
ほかの人の記録では:
- 距離30km
- 標高差1900m
だとか。
30kmは前にも歩いたことがあります。
参考:【日帰り30km】「トムラウシ短縮コース」からヒサゴ沼・化雲岳
個人的にはトムラウシよりはイージーでした。
木道は公園を散歩してるのとかわりません。
体力よりも時間がどうしてもかかりますね。
朝8時スタートは遅すぎ、5時くらいがいいでしょう。
◆
泊まった宿で
「荒川登山口から宮之浦岳までいってきました✌🥺」
といったら爆笑されました。
バカも休み休みいく無職です……😘