リタイアはお金の問題じゃないんだ。マインドセットの問題だ。
35歳でリタイアしたインド人、モハメド氏のリタイア観に共感したので紹介します。
「めちゃくちゃ早くリタイアした感想はどんな感じ?」というような質問の回答とコメントから訳してます。
モハメド氏のリタイア観
モハメド氏(Imtiaz Mohammad)の概要
- 35歳でリタイア。
- 学業成績は常にトップ。インド工科大学カーンプル校でコンピューター科学工学を専攻する。
- マイクロソフト社など多国籍企業四社でインドとアメリカで働く。
- 20年間めちゃくちゃに働いた。(受験や学業含む)
- 借金はない。まあまあの家と車を持っている。
- 24歳で結婚して子どもがいる。自分で教育している。
- いまは教え、研究し、コードを書き、遊び、祈り、よく眠り、読み、書き、庭仕事をしている。
……めちゃくちゃなエリートですね😅
モハメド氏のリタイア観 かつて人間は自由に生まれた
かつて、人間は自由に生まれた。彼はただ本能に従って生きた。
- 必要なとき狩猟する。
- 疲れたら眠る。
- 必要となれば仲間を見つけた。
- 子どもをもった。子どもをサバイバルに準備させた。
- サバイバルするスキルを持ち、生まれた日からリタイアしていた。
そこには借金はなく、金はなく、税金、学校、未来計画、高層ビル、公害、交通機関、保険、ガジェット、見せびらかし、ピア・プレッシャー、競争、比較はなかった――ただ自由があった。
……
さて、現代文明に生まれたのに生涯働くことを強制されるのはどんな気分だろうか? なんだか奴隷制みたいじゃないか?
「原始の人間は生まれたその日からリタイアしていた」と彼は言います。有史以前の人類から自由に生きることを学ぶべきだと。かなり独特な感覚ですね😅
リタイアすると、いろんなしがらみから開放されて「自然」で「自由」でいることができるのは事実です。
ほんとうの意味で「ありのまま」でいられることができます。
「パッシブ・インカムで旅行しまくる」のがリタイアではない
モハメド氏はリタイアしてますが、いろんなことに手を出してます。
研究活動したり、若者を教育したり、スタートアップ企業に投資したり、コンサルタントになったり。それでお金を稼いでもいる。
「それってリタイアといえるの? リタイアといえば、旅行をたくさんするイメージがあるけど」
みたいなコメントがあり、モハメド氏はそれに回答しています。
リタイアした人々が一日何をしてると思うんだ? 座ってテレビを見てる? ビーチで寝そべってフェイスブックの投稿を読む? 知性ある人間なら、リタイアしたからといって仕事をやめることはない。深く関心を持つことだけに働くのだ。
私が教えるのは給料や生計のためではない。それが意味のあることでかつ他のしたいことを制限しないからだ。
これは私も同感ですね。
リタイアして何もしてないでゴロゴロしてるだけだと暇死するし、生きてる意味がわかんなくなります😅
旅行も悪くないとは思いますが。仕事から逃れるためにリタイアするのではなく、したいことがあるからリタイアするのがベストです。
「お金のため」ではなく興味のあることを追求する
君は一日何をしていたいんだ? だれもが情熱を持っているだろう。その趣味や情熱に取り組もう。労働の質は、お金のためではなく誇りのために行うときにずっと高くなる。すると労働の質が高くなるために、お金のために働いていたときより見返りがよくなるだろう。しかし、お金を稼ごうという意図が一切なくしてだ。
こうなると、君はかつて経済的にリタイアしたことを忘れる。実際には、それは非物質的になるのだ。君は働くことを愛するようになる。それは労働ではないからだ。やりたいことをしているだけだ。そしてさらにずっと良い結果を生み出すことができる。このサイクルができる。
ここに人々が乗り越えることに失敗する精神的な壁がある。だから、ゴールが見えないまま走り続けることになる。お金の問題じゃないんだ。マインドセットの問題なんだ。
これはほんとにそーです😆
お金のためにやることは、楽しくないし、クオリティも下がる。
自分のしたいことをして、そのクオリティをあげていくことで、結果的にはお金が入ってくる。それが良好なサイクルですね。
モハメド氏は「精神的な壁」と呼んでますが、このマインドセットは、働いてるとほんとーになかなか理解できないのです。
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「田舎のまずまずの家」を買うと早くリタイアできる
私たちには身を隠す・身を守るような家が必要だ。どれくらいの大きさの家に住みたいか、田舎/都市/町に済むかでリタイアの日が決まる。
- バンガロール(インドの都市)にすてきなバンガローを買う → 50歳まで働く
- 小さな町にまずまずの家を買う → 30歳まで働く
どこに線を引くか決めるべきだ。大事なことは、家の大きさや場所を賢明に選べば、QOLを下げることなく早くリタイアすることが可能ということだ。都市部より小さな町の方がいい。一日1~2時間も都市部の騒音と大気汚染のなかにいたくないだろうからね。その時間を休んだり、運動したり、スキルアップに使うことができる。
ベルモント氏も言ってましたが、住宅コストはリタイアにほんとーに大事です。
3000万円の家を買ったらずーっと会社に縛られますからね。
150万円とかの激安戸建てを買えばリタイアは実現したようなものです。
あとは「田舎の方がいい」ってのは同感ですね。私のようなクソ田舎と違って、モハメド氏の住んでる「町」は地方都市レベルのようですが……😅
お金では幸せになれない
結局、人間は安らぎを求めている。お金では安らぎは買えない。胃袋を満たすことはできるが、心や魂を満たすことはできない。家具を買えても、睡眠は買えない。薬は買えるが、癒やしは買えない。
ド正論です🤣
終わりに リタイアに必要なのはマインドセット
- 太古の人間から「自然で自由な人間」を学ぶべし
- リタイアしたあとは本当に関心のあることで「働く」
- 情熱をもって働けばお金は勝手についてくる
- 住宅コストを下げればリタイアは早くできる
- お金では心を満たすことはできない
まとめるとこーです。
モハメド氏はこうも言います。
「アーリーリタイアした感想は? そうだね、ぶっちゃけると、20年もがむしゃらに働いてきたことを後悔してるよ」
リア充リタイア者は決まってこれを言いますね、もっと早くリタイアしていればよかったと。私も27歳頃にリタイアすればよかったなあ🤔 と思いますから……。
究極的に、モハメド氏が言いたいのは「リタイアに必要なのはお金ではなくマインドセット」ということでしょう。
これはほんとうにそうなのです。
◆
モハメド氏は私よりずっとエリートだし、頭が良さそうだし、仕事ができそうだし、奥さんと子どもがいるし、お金も持ってそうです。
でも、モハメド氏とはとことん価値観が合います。リタイア生活は基本的に孤独ですが、こーいう価値観の合う人を発見するとテンションあがります。
みなさんはどーでしたでしょうか?
人によってはドンピシャな内容だったと思います😘